経済学で出る数学
ワークブックでじっくり攻める:応用問題
印税の効果(2015.11.27)
【問】
ペリーヌは自伝を出版しようとしている.ペリーヌの本が直面している逆需要関数は $P(x)=800-2x$ である.ペリーヌは出版により,$10\%$ の印税を得る.
いっぽう,出版社の出版に関わるコストは $C(x)=340x$とする.このとき,次の問に答えなさい.
(1)ペリーヌは印税収入を最大にしようとすると,いくらの価格で何部発行するようもとめるか.
(3)印税がある場合,出版社はいくらの価格で何部発行しようとするか.
【解答】
(1)ペリーヌの収入は,$R_P(x)=0.1x(800-2x)$ である.$1$階条件を使えばかんたんに,$x=200$,$p=400$ をえる.
(2)印税がある場合出版社の利潤は
$\pi (x)=x(800-2x)-340x-R(x)=x(800-2x)-340x-0.1x(800-2x)$である.$1$階条件を使えばかんたんに,$x=100$,$p=600$ をえる.
【解答終】
【メモ】
ペリーヌと出版社の間には,軋轢が生じていることがわかる.
【メモ終】
【Further Reading】
M. Hoy et. al “Mathematics for Economics: second edition” The MIT Press(2001)p.243
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