経済学で出る数学
ワークブックでじっくり攻める:応用問題
連続複利への道:時間間隔の細分と単調性
年利$r$を$n$期間に細分した時の利率,
\[
(1+\dfrac{r}{n})^n
\]
は$n$について単調増加であることを示しなさい.
【解答】
相加相乗平均の不等式を$n$個の$\dfrac{n+r}{n}$と$1$個の$1$に対して用いると
\begin{eqnarray*}
1+\dfrac{r}{n+1}&=&\dfrac{n+1+r}{n+1}\\
& = & \dfrac{n\dfrac{n+r}{n}+1}{n+1} \\
& > & \sqrt[n+1]{(\dfrac{n+r}{n})^n}\\
&=& \sqrt[n+1]{(1+\dfrac{r}{n})^n}
\end{eqnarray*}
により従う.
【解答終】
【メモ】
$r=1$の時がネイピア数の収束の説明に用いられる,$(1+\dfrac{1}{n})^n$の単調性.
【メモ終】
【Further Reading】
『高校数学の美しい物語』自然対数の底に収束することの証明
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