経済学で出る数学
ワークブックでじっくり攻める:応用問題
経済的発注量(2018.04.03作成)
ある商店における商品の年間の需要量が$Q$,$1$回当たりの発注費用を$a$,単位当たりの在庫維持費用を$b$とする.このとき総費用を最小にする$1$回当たりの発注量を求めなさい.
【解答】
$1$回当たりの発注量を$x$とすると,
- $平均在庫量=\dfrac{x}{2}$
- $年間の発注回数=\dfrac{Q}{x}$
なので,
- $在庫量費用=\dfrac{bx}{2}$
- $発注費用=\dfrac{aQ}{x}$
となる.従って総費用$C(x)$は,
\[
C(x)=\dfrac{bx}{2}+\dfrac{aQ}{x}
\]
となる.
\[
C^{\prime}(x)=\dfrac{b}{2}-\dfrac{aQ}{x^2}
\]
$1$階条件から,$x=\sqrt{\dfrac{2aQ}{b}}$が求める値(経済的発注量である).
【解答終】
【Further Reading】
高井・真鍋『問題解決のためのオペレーションズ・リサーチ入門』日本評論社(2000).
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