経済学で出る数学
ワークブックでじっくり攻める:応用問題
ベイズの定理の計算問題(コロナ問題)
【問】
ある疾病は人口の$0.01\%$が罹患していることが分かっている.この病気の検査の真陽性率(実際に罹患している人が陽性となる確率)は$0.7$,偽陽性率(罹患していない人が陽性となる確率)が$0.01$であるとする.このとき,この検査で陽性と判定された人が,この病気に罹患している確率を求めなさい.
【解答】
病気に罹患している事象を$E_1$,罹患していない事象を$E_2$とし,検査で陽性となる事象を$A$とする.なので,$P(E_1)=0.0001$,$P(E_2)=0.999$となる.
- 罹患している人が陽性となる確率:$P(A\mid E_1)=0.7$
- 罹患していない人が陽性となる確率:$P(A\mid E_2)=0.01$
なので,陽性と判定されたときに罹患している確率は,ベイズの定理から,
\[
P(E_1 \mid A)=
\dfrac{P(E_1)P(A\mid E_1)}{P(E_1)P(A\mid E_1)+P(E_2)P(A\mid E_2)}
=\dfrac{0.0001\times 0.7}{0.0001\times 0.7+0.999\times 0.01}
=\dfrac{7}{7+99.99}
\approx 0.0654.
\]
【解答終】
【Further Reading】
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